鈴木、蝉、鯨、槿(ムクゲと書いてアサガオ)
伊坂幸太郎は安定して読めるな。
今までと違ってなんか男臭い。
違った手法の殺し屋家業の物語が非合法な企業と鈴木を接点に交わる。
相変わらずの冷静な描写力とトリッキーな文章。
一気に読める一冊。
★★★★☆
2008-01-29
グラスホッパー
2008-01-28
チョコレートゲーム
『果てしなき渇き』に続き学生と父親物。
80年代って事で、ちょっとパンチが足りない。
絶えず父親目線で父親の心理は細かく書かれてたけど、子供の心理描写が欲しかったなぁ。
執筆された当時に読んでたらもっと響いたはず。
果てしなき~がスピード感あり過ぎてこの手の本(子供社会の裏)はしばらくお預けかな。
★☆☆☆☆
2008-01-24
凶犯
帯に惹かれ購入。
中国の現代作家物は亡命した人達の文革関係しか読んでなかったからね。
やっぱり社会主義系の国って昔話ばっかだし、中国の古典的なの(三国志とか)は興味なかったから私の中では珍しいジャンル。
まだまだ中国も言論とか芸術表現の自由(海外に向けての)は寂しい感じがしてたけど、実際起こった事件をモチーフとしたこの本は違った。
これが発禁にならかったのが奇跡。
それだけ人民の共感を得てるからかな。
生の中国。
文革の名残が色濃く残る地方政治と末端までの関係や不正で傲慢・怠惰になってしまった農民たち。
不正や汚職が横行して黙認される山村に、森林保護員として赴任した義足の退役軍人。
事件が起きるまでの主人公と事件後の公の立ち振る舞いが同時進行して、交互に読み解いていくことで事件や中国の闇が徐々に暴かれていく。
ラストシーンは少し涙が出た。
もうすぐ北京五輪だよね、どこの国にも公人の不正や汚職はあるけれど、過去の歴史が物語る国民性は変えられない。
大丈夫か、中国。
★★★★★
2008-01-08
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